手話は日本語? なぜ手話通訳者はマスクをしないの? 手話のしくみをマンガ・解説・コラムで解説。手話をもっと身近なものに!
手話のしくみや手話を使用するコミュニティの話が手軽にわかる。
著者が手話の研究やろう者との交流を通じて「へー」「そうなんだ」「それはすごい」と思ったことを、マンガ→解説→コラムの流れで生き生きとわかりやすく解説。
手話を勉強中の人はもちろん、手話に興味を持ち始めた中高生から一般の人まで、ぜひ手に取って読んでほしい1冊。
【目次】
この本を手にとってくださったみなさんへ
第1部 手話のしくみ
その1 「本当の手話」ってどれ?
コラム 手話の学習法
その2 手話をやると表情豊かになる?
コラム マスクは困る? 手話の口の動き
その3 どうして手話を作ってはいけないの?
コラム ダジャレ手話 /ヤバい/
その4 CL表現を楽しもう
コラム 目線の変化と場面の変化 RSとCL表現
その5 「目で見る子ども」のことばを育てよう
コラム ろうコミュニティとろう者のロールモデル
第2部 ろうコミュニティと手話
その6 手話はいつどこで誰が作ったの?
コラム 日本語と似ているようで違う手話
その7 ところ変われば、年が違えば
コラム ろう者も聴者も関係ない 地域の共有手話
その8 手話は世界共通じゃないの?
コラム 世界のろう者とデフフッド
おわりに
参考文献 おすすめウェブサイト
【著者コメント】
手話言語学の研究を始めて15年ほどになりますが「ろうコミュニティで自然に生まれた手話(たとえば日本手話)は、同じ地域の音声言語(たとえば日本語)とは元から全然違う言語」ということが、社会であまり知られていないことを痛感しています。
日本語の文に手話表現を部分的にあてはめる方法も「手話」と呼ばれていることはその原因の一つです。
しかし近年、文化の多様性の観点から日本手話とろう文化に興味を持つ聴者(聞こえる人)は増えています。
また、聞こえない・聞こえにくい子どもが早期に手話言語とろうコミュニティに接することが心の発達にとても大切であることを示す研究成果が世界中で発表されています。
この本は手話について私がこれまでよく質問された点や、ろう者との交流を通して「へえ〜そうなんだ」と思った点を、わかりやすく伝えるために書きました。
手話の「音韻」「文法」「発達」「多様性」など8つのトピックを、マンガ・本編・コラムの3部構成で解説しています。
【著者紹介】
松岡和美(まつおかかずみ)
大阪府出身。慶應義塾大学経済学部教授。
著書『日本手話で学ぶ手話言語学の基礎』(くろしお出版 2015年)。
2018〜19年度NHKEテレ「みんなの手話」監修。
日本手話e-learningサービス「サインアイオー」共同監修。
発売日 2021/10/13
判型 A5
ページ数 152頁
ジャンル 言語学・英語学 ― 言語学入門
出版社名 くろしお出版