ある日突然聞こえなくなる!? 「突発性難聴」とは?
ここ数年、大物歌手や有名人がなったとの話題をよく聞くようになった「突発性難聴」という病気。
急に聴力が悪くなるとは聞くものの、具体的な症状を知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は「突発性難聴」について調べてみたいと思います。
「突発性難聴」とはどんな症状なのか
ある日突然片耳が聞こえなくなる。あるいは聞こえづらくなる病気です。
ほとんどの場合は兆候がなく突然症状が現れます。
また、めまいや吐き気、耳鳴りを伴うことも多いです。
この辺りは蝸牛のとなりにある、三半規管という体のバランスをつかさどる部位にも障害が及んでいる場合があるためとも言われています。
片耳のみに症状が出る場合がほとんどで、両耳が病気になることはごく稀です。
一度この病気にかかると再発することはありません。
ただし、治療が上手くいかなかった場合は、その後も難聴や耳鳴りなど後遺症が残ります。
「聞こえなくなる」点について、どの部分に問題が出るのか、さらに詳しく注目してみたいと思います。
そもそも音を聞くときの仕組みについて簡単に説明します。
まず集まった音が鼓膜を振動させ、鼓膜の内側の耳小骨を振動させます。
その振動が蝸牛の中のリンパ液を揺らすことで、蝸牛の基底膜を振動させることでその上の感覚細胞に伝わります。
その後、感覚細胞が振動を電気的な刺激に変換させ、それが脳に伝わることで音が聞こえます。
難聴は大きく分けて「伝音難聴」と「感音難聴」の2つがあります。
「伝音難聴」は何らかの原因で音が蝸牛に伝わらなくなることで起こります。
「感音難聴」は蝸牛から大脳までの間に問題があることで生じます。
突発性難聴は蝸牛の疾患で、「感音難聴」になります。
突発性難聴の原因について
突発性難聴の原因は、ウイルスの感染や内耳の血流障害等があるとされていますが、はっきりとしはまだ分かっていません。
突発性難聴にならないようにするには
前述したように原因が不明なこともあり、病気を未然に防ぐ方法はまだ確立されていません。
ただ、心身へのストレスが強い環境だと発生しやすいとも言われています。
他の病気に対するリスクを減らすためにも、適度な運動、正しい食生活、十分な睡眠を心掛けた生活を送りましょう。
突発性難聴になってしまったら
もし急に片耳が聞こえづらくなるなど、突発性難聴が疑われる症状が出た場合は1日でも早く耳鼻科の病院を受診することが大切です。
治療としてステロイド、ビタミン剤などを投与されます。
安静にする必要があるため入院が薦められており、その後もしばらく通院が必要です。
ただまだ治療が確立されていないこともあり、完治する場合と残念ながら難聴が残ってしまう場合があります。
ただ、早めに治療を開始する方が完治する確率が高いとも言われていており、できるだけ速やかな病院受診が重要になります。
多くの患者は電話やテレビの音で気づくことが多いですが、軽度の場合は気づかないまま時がたってしまうこともあります。
まず少しでもおかしいなと思ったら、病気の可能性を考えてみることが大切です。